小学生との交流
斜陽産業である繊維業の中でも特にニッチな業界に位置している弊社
それでも生産量、工場の数など全国一位であるが地元住民ですら認知していない
けれども、日本一の産業が近くにある!!と地元小学校からは工場見学の依頼が多数入る。
今日は小学生との交流の話。
弊社に転職してからすぐに、小学生への工場見学を担当した。
といっても、3名ほどの営業部員と1人1クラスを1時間かけて案内するというシンプルな見学コースだ。
年に1度の機会で、毎年秋になるとやってくる賑やかな数時間だった。
近年のコロナ禍になって工場見学はパタリと終わったが
水面下で、小学校の先生と教科書作りに情報提供、資料提供など協力していた。
何かとフレキシブルに動いていた自分がなんとなく対応していただけで
気付いたら小学校の先生との窓口役となっていた。
去年から工場見学が再開し、3クラスを自分が一人で3コマずつ対応した。
さすがに1日で3クラスを対応するのはなかなか体力的に大変だったが
心地よい疲労感と、子供ならではの視点の鋭さに感心した。
そして、別日に工場見学の延長で、実際に自分が教室に出向き
再度、繊維業や仕事のことなど詳しく授業し、質疑応答をした
それも2コマ×3クラス
流石に疲れた。
それでも子供たちは地元に日本一の産業があることに目をキラキラ輝かせながら話を聞いていた。
なぜ、どうして、なんのために
普段自分を含めた大人が常識として何となく理解していることに疑問を抱いて質問してくる。
なぜ働いているのか。
なぜ大変な思いをしてまでして物作りをしているのか。
などなど
人生の正解がそこにありそうな気もする質問に一瞬固まってしまった。
単純に生活のためと割り切ることで仕事をしている人もいるだろうし
強い思い入れがあって仕事をしている人もいるだろうし
自分はいったいどうなんだ??
とりあえず子供たちには、「社会のために働いているよ」なんてものすごく抽象的で的を得ていない回答をして、その場をやり過ごしたのだけれども
その場を離れて頭の中で逡巡した結果たどり着いた答えはこうだ。
仕事を通じて自己実現をして社会の一員としてよりよい社会を作っていく。
そして自分の子供によりよい社会を繋いでいく。
まだとても抽象的だ。
自己実現をするとはどんなことだろう。
日々のタスク処理に追われながらも、より効率的にタスク処理をこなす
そのためにもデジタル知識、技術、社会情勢なんかの知識の蓄積が必要だ。
常に研鑽し、自分の知識、能力をブラッシュアップすることでアイデンティティを確立する。
社会の一員として社会に関心を持ち、周りの問題解決に自分の能力をお裾分けする。
自分一人では到底無理だけれども、周りの社会人と協力することで問題解決を加速させる。
んー少しは具体的になっただろうか。
とまぁこんな感じで一応考えはまとまった。
さて、今年も小学生との学びの場がやってきた。
同じように工場見学をするけれども、内容は同じようでも、子供が違えば着眼点も違うし、意見も違う。
また新しい気づき、学びが自分にあるんじゃないだろうかとわくわくしている。